2012年4月より北海道大学医学部同窓会長に就任いたしました。初代の安保寿先生から数えて13代目になります。同窓会長になることは全く考えていなかったため、理事会から推薦を受けたときは正直びっくりしたというのが実感です。長い歴史を有する北海道大学医学部同窓会の会長職の重さを考えるとその責任を十分果たせるのか多少危惧いたしておりますが、同窓会員の皆様のご協力をいただきながらその任務を果たしていきたいと考えております。
私は昭和47年に北海道大学医学部を卒業いたしました。当時は、学園紛争の最も華やかな時であり、その影響で授業の約1/3は休講という状況でした。医学部の卒業式を行うことが出来ず、一人一人事務室に出向いて卒業証書をいただいたことを思い出します。医学部同窓会について学生時代には存在すら知りませんでしたが、卒業後、評議員や編集委員の仕事をするようになってから、医学部の同窓生にとって重要な組織であることが理解できるようになりました。卒業後は、40年近く内科畑をひたすら歩き、2008年から3年間は北海道大学病院長として独立行政法人化以後の北海道大学病院の立て直しに力を入れさせていただきました。現在、医学研究科にがん予防内科学講座という小さな講座を立ち上げ、中央キャンパス総合棟で研究生活を送っております。北海道大学医学部入学以来、米国留学の2年間を除くと40年以上にわたって北海道大学構内で暮らしていることになります。
北海道大学医学同窓会は現在6200名もの会員を擁する大きな組織に発展しています。同窓会の仕事は、年3回の同窓会新聞の発行、隔年の同窓会名簿と同窓会誌の発行が主なものですが、医学部との合同の行事も時折行われます。これまで、同窓会活動はどちらかというと内向きで同窓会員の方々に十分活動内容を周知出来なかったことを反省し、ホームページの充実などいくつかの新しい試みを行うつもりです。それにより少しでも同窓会員相互の交流ができるようになればと考えております。北海道大学医学部は創立100年まであと7年ほどになりました。これから様々な企画が計画されると思いますが、医学部同窓会もそれに合わせて医学部を支援していきたいと考えております。同窓会員の皆様には、これからも一層のご支援をよろしくお願いいたします。