齋藤 和雄
  あらためて記念事業へのご理解とご協力をお願いいたします

医学部創立90周年記念事業後援会会長
廣重 力(31期)

 

 昨年の秋にこの事業がスタートしてから、多くの同窓生の皆さんのご協力をいただき募金活動が進行しています。 すでにご寄付いただいた方々に衷心より御礼申しあげます。しかし募金実績は当初予想したほどには順調に展開しておりません。

  本間研一記念事業実行委員会委員長からも同様の趣旨のご挨拶があろうかと存じますが、私は本間委員長とご一緒に札幌市内のいくつかの大手の企業にお願いにあがり、募金の厳しさを身をもって体験しております。生き残りをかけている事業者の立場からは、この企画はいま一つ焦点が見えないという印象を与えているようであります。

  具体的には、(1)募金趣意書(当初のもの)が医学部同窓会館を建てることだけを目的としているものと取られたこと。この点については、この事業のスタートにあたって書いた私の挨拶文(同窓会新聞、第125号)にも、舌足らずとはいえ、すでに言及した点でありました。すなわち(2)北大医学部発展のためにいかなる事業を展開するのか、そのグランドデザインが必ずしも明快でない。しかしこの点はデリケートな面があり、大言壮語ではあとで説明責任を果たせない。さりとて北海道が直面している医療現場の諸問題にまずはどのように切り込んで行くのかを避けて通るわけにはいかない。この点については本間委員長を中心に検討が加えられ、趣意書の補足版が用意されております。(3)企業に募金をお願いするにあたって当然のことながらまずは現教職員ならびに同窓生会員からの募金状況がどのように展開しているかが問われます。いずれ各期ごとに寄付者ご芳名一覧を公表する意向のようですが、これも止むを得ないと私は考えています。同窓生の各位は伝統ある北大医学部卒業というステイタスを得て、これまで医師として活躍し収入を得ております。また社会的な活躍にどれだけプラスになったことでしょうか。それに思いをいたすとき、母校の窮状が問われている今、なんらかの援助の手を差し伸べることはできないでしょうか。それぞれに事情はおありと思いますが、分割納入も可能でありますし、他の工夫も可能であります。

  記念事業着手にゴーサインを出す時間が迫っています。同窓生各位のご理解とご協力をあらためてお願い申しあげます。

 
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