医学研究科長・医学部長就任のご挨拶
医学研究科長・医学部長

玉木 長良(会員2)
 

 このたび安田和則前研究科長の後任として、北海道大学大学院医学研究科長・医学部長を務めさせていただくことになりました。私は1978年京都大学医学部を卒業し、1995年北海道大学に招いていただき、核医学分野を担当させていただいております。これまで医学研究科におられた多くの先生方がこの数年で定年退職され、世代が大きく交代しようとしています。諸先輩方々が残された遺産を土台に次の若い世代へ活気ある医学研究科・医学部へと橋渡しすることが私に与えられた課題であると認識しています。

 北大医学研究科・医学部の目的は、先進的医学研究を推進し、それを実現するための医師、研究者を育成し、健康福祉に貢献することです。この目的を実現するために、まず教育の充実を最重要課題として取り組みます。北大医学部では「医学教育推進センター」が設置されることになりました。兼任教員に加えて専任教授を配置することで、学生や大学院生に向けた教育を充実します。とりわけ大学病院とは連携をとり、卒前・卒後の一貫した教育の実践を図ります。

 世界をリードする研究の遂行と発展にも力を注ぎます、特に複数の研究者が協力し、分野や部局、さらには大学を超えた融合的研究体制を推進します。現在いくつかの大型研究プロジェクトが進んでいます。これらの研究で大きな成果を上げて高い評価を受けることが、次の研究プロジェクト獲得への波及効果となります。最先端の教育、研究を進めることで、北大出身者はもちろん、国内外の若手研究者が北大に集うような魅力ある研究キャンパスを目指します。

 最後に医学研究科・医学部の活動を広く社会に対して周知します。私たちの活動は多くの人々の健康を向上させ、社会に貢献するものでなくてはなりません。その活動を社会に対して見える形にする必要があります。地域医療に貢献すること、そして世界最高水準の研究の成果を社会に示すことも大切です。

 長年続く経済の低迷に加えてこのたびの東日本大震災があり、国の行く末が案じられます。このような厳しい折こそ、主要大学の叡智が求められます。国民一人ひとりの力が大きな活力を生み、必ずこの国難を乗り越えていけると確信しています。

 もとより私自身は浅学非才で、微力でありますが、誠心誠意を込めて任務に当たりたいと考えています。同窓会諸先輩の皆様のご指導、ご鞭撻、そしてご支援をよろしくお願い申し上げます。

 
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