病院長就任のご挨拶
北海道大学病院 病院長
福田 諭(52期)
 

 平成22年4月より浅香正博前病院長の後任として、北海道大学病院病院長を3年間務めさせて頂くことになりました。「最先端を走りながらも患者さんに愛される病院」をモットーに以下の3点をキーポイントとして、病院のブラッシュアップに貢献したいと思っております

 以下、所信で表明したことを述べさせて頂きます。

1)最高水準の医療の実現

 北大病院は言うまでもなく最後の砦機能を担う特定機能病院です。良い臨床研究、良い人材の輩出が使命です。質の高い臨床研究や橋渡し研究を積極的に実施し、高度先進医療を推進していきたいと思います。また医学研究科、歯学研究科のみならず北大全学の生命科学に関係した全ての研究の最終的な出口機関としても全学にアピールしていきたいと考えております。

2)経営基盤の更なる強化

  平成16年独法化の際に、病院は492億円の借金を抱えておりました。また国からの病院運営費交付金も平成16年は37億円でしたが漸減し平成20年が11億円、平成21年からは0円です。こうした厳しい状況の中、皆様の努力で病院収入は平成16年の196億円から231億円に上がり、借金は現在230億円にまで減らしてきました。こうした数字を念頭に入れながら、出来ることを淡々と頑張っていくと共に、支出の削減に努力していかなければなりません。
経営改善の具体的な方策を出来る限り明快に提示し、理解して頂き、それを実施していきたいと考えます。

3)より優しく親切な北大病院に

 北大病院での医療レベルはそれぞれの科で、道内、国内、あるいは国際的にトップを切ってきた自負が私たちにはあると思います。しかし患者さんに対して親切であったかというと、まだまだお役所的な部分が完全には払拭されておらず、暖かく患者さんを受け入れるホスピタリティが十分にいきわたっていない雰囲気があったように思います。道内を始め遠くから最先端の医療を求めて足を運んで来られる患者さんも多いという現実、「北大病院なら必ず治してくれる」と願って来院していることの重さを今一度認識し、「より優しく親切に」これを周知徹底したいと思います。全ての部署、全ての関係者の連携を強化し、細かい気配り、いたわりを今まで以上にこころがけ、暖かくホスピタリティあふれる病院にしたいと考えています。

 以上、私は全力で独法化後の病院経営中盤の難所を乗り切るべく、是非柔軟でバランスのとれた運営に努力していきたいと思っております。

 

 
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