新年のご挨拶
医学研究科長・医学部長
安田 和則(52期)
 

新年、明けましておめでとうございます。

 昨年度は北海道大学医学研究科・医学部にとりまして重要な事がいろいろございました。3月に中研究棟の耐震改修工事が竣工し、8月には医学研究科・医学部図書館が同様に竣工しました。9月には第3回フラテ祭が開催され、大変うれしいことに参加者は年々増加しています。そして10月には北海道大学医学部創立90周年記念式典および祝賀会が盛大に行われ、また北海道大学医学部を議長校として第88回国立大学医学部長会議が札幌で開催されて、本邦の医学教育における北大の存在を示すことができました。

 今年は北海道大学医学部が100周年へ向けての新たな10年に踏み出す年であり、昨年にも増して重要な年になると考えております。国立大学法人に対する国からの運営費交付金は年々削減されており、今年も歯止めがかかりそうもない状況にありますが、我々は知恵を絞ってこれに立ち向かわなくてはなりません。幸い、北海道大学大学院医学研究科の研究力は最近大きく伸びており、例えばトムソン・ロイターズ社のデータベースに基づく北海道大学の資料によれば2004〜2008年度における医学研究科からの論文総数は2,511編、それらの被引用数は15,523回、世界トップ1%高被引用論文数は33編と年々大きな伸びを見せております。この力を基盤として、我々はさらに大胆な知の創造を行って研究および教育の質をさらに向上させ、合わせて新たな外部資金を獲得する取り組みを行いたいと思います。一方、医学の本質を考えた時、学問の多様性を認めた堅実な知の探求を不断に行うことも必要であり、その基盤づくりへの予算措置も着実に行いたいと思います。そして教育・研究・診療が三位一体となった我々の使命に全力で取り組み、世界の医学・医療の進歩、ひいては人類の幸福のために頑張りたいと思います。今年の7月には医学部創立90周年記念事業としてご寄附いただけるフラテ会館が竣工し、3月に竣工予定の新管理棟と合わせた多目的教育研究施設が完成します。この施設は次の10年間における北海道大学医学研究科・医学部発展の核となり、また象徴となることを確信しております。同窓会の諸先生におかれましては、今年もご指導、ご支援の程、宜しくお願い申し上げます。

 
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