新年のご挨拶
同窓会会長

齋藤 和雄(35期)
 

 新年明けましておめでとうございます。輝かしい新年を迎え、会員諸賢におかれましては愈々ご清祥のこととお慶び申し上げます。

 さて、昨年わが国は、一昨年の米国オバマ大統領の就任に続いて、政権交代が実現し、民主党の鳩山首相が誕生し、これまでとはうって換わってまさに変革の年でした。余りにも長く続いた自民党政権が国民の意思によって変えられたのです。それに伴って官僚主導の政治とまで言われてきたその官僚機構にもメスが入れられることとなり、さらに仕分け作業等を通じて予算編成の内容が我々にも見えてきたことは大変好ましいことだと思います。かつて医学部長時代学部改革や予算獲得のために当時の文部省を訪れ、説明や陳情を行った時のことが思い出されます。教育、研究関連の人員が国家公務員の総定員法の枠に嵌められ、削減され続けられてきた国立大学の教官数は減り、大学はスリム化されてきたにも拘らず実績主義が唱えられ、教官の任務としての教育、研究、大学病院にあってはこれに診療が加わり、さらに教官の雑用的事務作業が多くなり、教官本来の役割を十分に果たすことが困難な状況に陥っているといっても過言ではありません。

 このような状況下にあって北大医学部は、昨年創立90周年を迎えました。これまで50周年では医学部図書館の建設、北大医学部50年史の上梓、60周年では写真集の発刊、75周年では同窓会員のご厚志によって最新のオーディオヴィジュアル装置を設置した新臨床講堂を完成させることが出来ました。この度の90周年記念事業では多方面からのご協力、教職員ならびに同窓会員のご寄附によって念願のフラテ会館が竣工できる運びとなったことは誠に喜ばしいことであります。記念式典、記念講演会、記念祝賀会には多くの参加者が集い、これまでにない盛会振りでした。これを契機として医学部、医学研究科および北海道大学病院の教職員と同窓会員との絆がより一層強くなり、連携を図りながら新年を出発点として益々発展し、輝かしい業績を上げることを衷心より願う次第です。

 終わりに、会員諸賢の益々のご活躍とご健勝を祈念し、平成22年が実り多い年となりますようご祈念申し上げます。

 
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