本間 研一
 年頭のご挨拶
医学研究科長・医学部長
本間 研一(47期)
 

新年明けましておめでとうございます。北大医学部同窓会の皆様方におかれましては、益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。

 さて、昨年は北大医学研究科・医学部にとって、国立大学法人化後の難局を切り抜けるための基礎固めの年でありました。年度当初、医学部・医学研究科は3つの改革を計画しました。その第1は大学院の改組です。それまで6専攻であった医学研究科博士課程を医学専攻の1専攻に統合し、その中に3つの履修コース(基盤医学コース、臨床医学コース、社会医学コース)をつくりました。その目玉は、道内の代表的な医療機関と連携して大学院生を教育する連携講座の設置です。これは日本で遅れている臨床研究を担う人材を育成するコースで、大学院の1〜2年間、臨床の現場で研究を行うものです。また、修士課程に、基礎医学教育を担う医師以外の人材を育成する医学専門コースをつくりました。第2の改革は、北大内外の研究機関と連携してプロジェクト研究を実施する連携研究センター・フラテの設置です。ここでは、外部資金による人材登用、研究スペース、研究費を前提として、戦略的な研究が行われます。現在改修中の東北研究棟を中心として、北大病院や医歯学総合研究棟に拠点を形成する予定です。昨年は、医学研究科と先端生命科学研究院の合同プロジェクト研究「未来創薬医療イノベーション拠点形成」が採択され、好調なスタートを切りました。第3の改革は、研究教育環境の整備に独自の方式を取り入れたことです。老朽化した医学研究科の研究棟は年次進行で耐震改修工事が行われることになっておりました。しかし、法人化後2年続けて工事はストップし、医学研究科の教育研究環境は劣悪な状態にあります。そこで、まず一昨年改修予定であった東北研究棟の工事を事務局からの借金で着工し、また、本年秋頃からは国の整備費による北研究棟の改修工事が開始されます。さらに、北大医学部創立90周年の記念行事として、医学部会館の建築に向けて募金を開始しました。旧7帝大医学部で、唯一北大だけに医学部会館がなく、是非この機会に設置したいと思います。またこの機会に、同窓会と医学研究科・医学部との交流を一層盛んにして行きたいと考えています。

 最後になりましたが、皆様にとりまして本年も良いお年となることを、祈念致します。

 
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