齋藤 和雄
  医学研究科長、医学部長就任のご挨拶

本間 研一 (47期)
 

本年4月1日に、西信三教授の後任として医学研究科長ならびに医学部長を拝命しました。これまで、総長補佐、入学者選抜制度に関する検討委員会・委員長、再開発検討専門委員会・委員長などを務めさせていただきましたが、管理運営の枢機に関わった経験がございません。何かにつけ、とまどうことも多いかと思いますが、よろしくお願い致します。
  国立大学の法人化も2年目を迎え、その実体も次第に明らかになってきました。この間大きく変化したのは運営費交付金(従来の積算校費)の額で、本年度(平成17年度)は法人化直前の2年前に比べ16〜17%、金額にして約1億円の減収となっています。今後も、毎年1〜2%の減少が予定されており、従来型の管理運営法では立ち行かなくなるのは目に見えています。
  一方、課題は山積しています。学生や社会が大学に寄せる期待は大きく、かつ多様になっており、大学院や学部の教育に一工夫も二工夫も必要です。また、国が先導する戦略的研究の課題に応えられる研究体制の整備も欠かせません。さらに、北大病院の管理運営方法が大幅に変更されましたが、医学部もこれに対応しなくてはなりません。
  対策としては、大学院の点検評価や再編等も視野に入れた機構改革、特色ある学部教育の実施、外部資金や人的資源の導入、他教育研究機構との連携が考えられます。早急に具体案を作成し、実行に移さなくてはなりません。外部資金や人的資源の導入には、将来を見据えた計画と呼び水となる施設や人材の拠出が必須と考えられます。また、病院機能との関連性を考慮しながら、教員の役割を明確にし、教育研究単位の強化やインセンティブの増強をはかりたいと思っています。到達目標は、世界に誇れる教育と研究です。
  4年後の2009年には、医学部は創設90周年を迎えます。同窓会とも相談し、記念の行事などを企画していかなければなりませんが、同じ年には、法人化後最初の中期目標・中期計画の達成度の評価が予定されています。その時まで、新しい環境に適応できる医学研究科、医学部の基礎固めに努力する所存です。同窓会会員の皆様のご支援と御協力をお願い致します。
  札幌生まれの札幌育ちで、祖父、父、私と三代に渡って北海道大学にお世話になっています。同じ教室で教育研究に従事している妻と、まだ学生の娘と3人家族です。

 
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