『 高度一万米の世界(天空のテーブル) 』
撮影: 今 明敏(32期)
ハイマツ雄花

 雲を見るのが好きだ。古来雲に魅せられた文人、詩人は多い。千変万化の雲は、その人の感性に訴えつづけたのだろう。普段下から見る雲も上から見おろすと別の印象がある。この積乱雲にしても真横から見るのは長い間、雲を撮りつづけていてもなかなか、お目にかかれなかった。此の雲の下では谷川岳の麓の河川敷で豪雨による被害があったのを、飛行機を降りてから知った。被写体として、いい雲は、ダイナミックな積乱雲だ。低気圧、台風の前後がいい。当然すごく揺れる。対流圏と成層圏の間を一路飛行機は札幌を目指した。天空のテーブルは誰が杯を上げるのだろうか。

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