平成9年度  総会ならびに新入会員歓迎会
 

  三月二十二日(日)午後五時三十分から札幌パークホテルにおいて、北大医学部同窓会総会、ひきつづき新入会員歓迎会が開催されました。同窓会総会では、庶務報告、事業報告、編集報告および同窓会費の改訂(値上)報告、平成七年度会計決算報告が行われ、監査報告とともに承認されました。続いて平成九年度の会計中間報告が行われた後、協議事項として平
  総会終了後、同ホテルにおいて新入会員歓迎会が開かれました。当日の数時間前に医師国家試験を終えたばかりの七四期の新入会員が多数参加して、盛大な会となりました。多米豊先生(三四期)の名司会のもと、田邊達三会長(三十期)の歓迎のことば、新入会員を代表して近藤真君(七四期)の挨拶、続いて医学部長の井上芳郎先生(会員2)に挨拶をいただいた後、大先輩の小竹英夫先生(九期)が登壇され、乾杯・開宴となりました。


  齋藤 和雄 齋藤 和雄  

 各テーブルでは年代を越えた和やかな歓談の中で会は進み、先輩、後輩のカラオケ歌合戦など、楽しい一時でした。最後に出席者全員が肩を組み交わしてと大きな輪を作り、宮坂茂男先生(二九期)の音頭で「都ぞ弥生」を合唱して、お開きとなりました。
(60期・永島雅文)

 

齋藤 和雄
  新入会員を歓迎して
同窓会会長
田 邊 達 三(30期)
 

  この度、母校北大医学部をご卒業になられ、同窓会の新入会員になられる74期の皆さんを心から歓迎いたします。皆さんはこれから展開される洋々たる前途を夢見て、期待に満ちた日々をお送りのことと思います。今後の大いなるご活躍を祈念致します。
  皆さん方が活躍する21世紀は、長寿化、情報化、国際化の波のなかで、われわれを取り巻く状況も大きく変化し、医療もこれに対応して変革されていくものと思います。私が医師を目指した時代は、著しい科学の進歩を受けて万能の医学、医療が展開されるようにみえました。しかしながら急速な科学、技術の進歩によって高度先端医療が進みながら、50年を経た今日では患者の人権、生命の尊厳を尊重した医療、脳死、臓器移植、体外受精、遺伝子治療など生命倫理に関わる課題が大きい問題となり、最近では先端医療への期待と同時に、個人の立場に立った全人的医療や生命の尊厳との調和のとれた医療が求められてきています。
  ただご承知のように現在の臨床医学、医療はまだ100%確実なものではありません。どの分野にも解決されていない課題、あるいは個人差による問題、そして未熟な技量による過誤に繋がる問題など、残念ながら不確実な分野がまだまだみられます。これらの点を克服するために、医師は生涯にわたる十分な研修が必要とされています。
  医学、医療の知識のほか、医師として心掛けねばならないことも少なくありません。75年の歴史をもつわが医学部同窓会には、沢山の経験豊かな先輩がおられます。どうか個人的にも、あるいは同窓会活動のなかでも、多くの先輩と積極的に交流を重ねて、親睦の輪も広げながら、多くについて教えを受けて下さい。
  社会が医師に期待している医師像については厚生省・医学教育の改善に関する調査研究協力者会議がまとめた「期待される医師像」がよく引用されます。それには生涯教育を受ける習慣・態度、科学的妥当性を探究する能力、高い倫理観と豊かな人間性、社会発展に貢献する使命感と責任感、能力の自覚と連携する能力、チーム医療と指導的役割などが述べられています。日常生活でも折にふれて感じますが、私共は折々に反芻しなければならないと思います。
  どうかこれから研鑽を重ねられ、成果を挙げられて明日の医学、医療を切り開いて下さい。そして素晴らしい学風とキャンパスで学んだ者同士の絆も深めて頂きたいと思います。医学部同窓会の目指す目的にそって、皆さんの若い力で懇親の和と輪を拡げて下さい。新入の皆さんを迎えるにあたって、母校北大医学部および医学部同窓会がますます発展していくことを祈念いたします。

 
齋藤 和雄
  新入会員あいさつ
第74期卒業生総代
近藤 真
 

  第74期卒業生を代表致しまして、御挨拶させて頂きます。
  去る3月22日には、私共第74期卒業生のために盛大な歓迎会を開催していただき誠にありがとうございました。第74期88名が卒業できますのも、諸先生方、職員の方々、両親、その他お力添えいただいた多くのみなさまのおかげと深く感謝申し上げます。
  高齢化社会といわれる中、これまでのように高度な医療のみならず細やかな配慮を求める患者が増える一方、医療経済の逼迫が叫ばれ、医師の立場はより難しいものとなってきています。こうした状況のもとで医師となる我々は、たゆまぬ努力により正確な知識、確かな技術を身につけ、患者のためにあるという原点を忘れず、よりよい医療を目指したいと思います。
  これから私共は全国、あるいは世界へと散らばっていく訳ですが、6年間の大学生活で得た様々な経験、友人達、広大なキャンパスなどを何時までも心に刻み、これからの礎としていく所存です。
  最後になりましたが、諸先輩方の御健康と一層の御活躍をお祈りし、挨拶とさせていただきます。

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